ウォームアップの大切さについて書いてある記事の後編です。
ウォームアップの主な目的です。
- 体温・筋温を上げる
- 関節の可動域を広げる
- 心拍数を上げ、試合に向けて集中する
「体温・筋温をあげる」の詳細は【前編】に書いてあります。
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関節の可動域を広げる
そもそも関節とは何でしょう。
関節(かんせつ)とは、骨と骨が連結する部分を表す言葉である。―wikipedia
通常、筋肉は関節をはさんで骨と骨を連結しています。そして関節を動かす動力源になると同時に、関節をしっかりと安定させるはたらきをしています。関節の可動域を考えるとき、その関節周りの筋肉を考えることが大切であり、関節の柔軟性と安定性の両面を考えることが重要です。
筋肉は1つの動きを行う時に、「縮む筋肉」―「伸びる筋肉」があります。この筋肉のことを「拮抗筋」と言います。拮抗筋の一方のみが強くなるとそのバランスがくずれ、その筋肉が関わる骨の位置がずれてしまい、関節の動きに不具合が生じます。
骨と骨の結合する部分が関節ですが、その関節の回りにあるのが「関節液=滑液」です。この滑液の大きな働きが潤滑油として関節の動きを滑らかにすることです。この滑液の粘度は温度によって異なり、ウォームアップをして温度が上がると、粘度が少なくなり、より関節の動きもスムーズになります。
テニスに特に関係するのは、「股関節」「肩関節(肩甲骨まわり)」です。
「股関節」はストロークの威力やフットワークに、「肩関節」はサーブやストロークに関係します。どちらの関節も質の高いボールを、体をしっかり使って打つためにはとても大切なものです。
「股関節」は「ふともも」と「腹筋、おしりの筋肉(臀筋)」の間にある関節で大きな筋肉に挟まれているため、負担がきやすいところです。またテニスは常に動き続け、ストロークにパワーを与えるには股関節部分のタメが大事なので、この部分の使い方は本当に大切です。
「肩関節」は僧帽筋、棘下筋、小円筋、大円筋、広背筋、上腕二頭筋、上腕三頭筋などいろいろな筋肉がかかわる関節です。肩関節、肩甲骨の可動域が広くなり、回りの筋肉をうまく使えるとサーブなどで大きなパワーを得ることができます。
こういうハンドル付きのチューブを使うことで、肩回りのいろいろな筋肉に刺激を与えることができます。プロの選手の中にもこういう道具を使ってウォームアップしている選手もいます。成長期の子供たちは、過度な負荷はかけるべきではありません。強度の低いもので、形をしっかり行い、回数やセット数を調節して行いましょう。
ウォームアップをしっかりすることで、滑液でなめらかに関節が動き、筋肉がしっかりと伸縮するので、関節の可動域も広がります。
ダイナミックストレッチ(動的ストレッチ)をしっかり行い、ウォームアップの時は、関節回りをゆっくり大きく動かして、試合の激しい動きに向け体を仕上げていくことが大切です。
心拍数を上げ、試合に向けて集中する
走ったり、動的ストレッチを行うことで心拍数を少しずつあげ、試合に向けて準備することが大切です。テニスの試合はダッシュ&ストップを繰り返すスポーツで試合中に息がきれるほど走り回ることも多々あります。いきなり試合でダッシュを行うと、心拍数や血圧が一気にあがることになり、心臓や血管に大きな負担がかかります。ウォームアップをすることで、少しずつ体を慣らしていくことができます。
テニスのウォームアップであれば、アジリティをウォームアップに取り入れることで、俊敏さや集中力をあげることができます。
我が家ではこういうボールをつかってアジリティのトレーニングをウォームアップに取り入れています。楽しく、自然と心拍数があがるので、おすすめです。
音楽を聴きながらウォームアップしたり、試合を見て自分の試合をイメージしたり、素振りをしたりして、試合に向けて集中力を高めることも大切です。都県大会などは3セットマッチも増えてきましたが、4Cの関東公認大会など、1セットマッチの試合がほとんどです。なんとなく試合に入ってしまうと、気がついたらゲームセットになっていたなんてことも起こります。テニスノートを見て、今までのことを振り返り、試合に向けて気分を高めておきましょう。
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